ETFは株式・投資信託とどう違う?【ETFとは②】

この記事は、約3分で読めます

わかりやすく動画で解説

株式投資と投資信託

株式(個別銘柄)投資では、投資家がご自身で株式の銘柄を選択し、投資します。それに対して、ETFを含む投資信託は、複数の投資家から資金を集めて、運用の専門家が株式や債券などの銘柄を選択し、運用します

株式投資のイメージ




ETFを含む投資信託のイメージ

インデックス運用とアクティブ運用

投資信託の運用には大きく分けて、インデックス運用とアクティブ運用があります。インデックス運用は、指数(インデックス)など、あらかじめ定めた目標(対象指標)に連動する運用成果を目指します。

一方、アクティブ運用は対象指標を上回る運用成果を目指します。対象指標を定めない場合もあります。

一般的には、インデックス運用のETFや投資信託の方がアクティブ運用の投資信託に比べて保有期間中にかかるコストである信託報酬が低く設定されています。ETFは、現状インデックス運用型が多く上場していますが、今後アクティブ運用も含む多様なタイプのETFが充実していくことが期待されます。

インデックス運用とアクティブ運用


黄線で示されたインデックス運用の投資信託とアクティブ運用の投資信託は、それぞれに同一の対象指標が設定されている場合の目指す値動きを表しています。

※上記はイメージ図です。

ETFと株式・投資信託の違い

以下は、ETFと株式、一般的な投資信託の主な違いをまとめた比較表です。

ETFと一般的な投資信託の最も大きな違いは、上場か非上場かという点です。上場しているETFは、株式と同様、相場の値動きに応じた自由度の高い売買が可能です。

株式ETF投資信託(ETFを除く)
販売会社証券会社銀行・証券会社
上場・非上場上場非上場
取引可能な時間帯証券取引所の取引時間
(東京証券取引所は9:00~11:30と12:30~15:00)
原則15時までに申込み
取引価格市場での時価(成行・指値注文)1日1回算出される基準価額
信用取引※1不可

購入時売買手数料※2購入時手数料※2
売却時 売買手数料※2信託財産留保額※3
保有期間中なし信託報酬

※1 信用取引銘柄に限ります。
※2 売買手数料及び購入時手数料は販売会社によって異なります。
※3 信託財産留保額のない投資信託もあります。
(出所)野村アセットマネジメント作成

ETF・株式・投資信託、何を選ぶ?

ETF・株式・投資信託、何を選ぶかはぞれぞれの考え方によります。以下に金融商品を選ぶ上で参考となるポイントの一例をまとめました。

株式ETF投資信託
リスクは極力抑えたい(分散投資)
積立投資をしたい
自分で銘柄を選びたい××
海外株式にも投資してみたい
リアルタイム売買にもチャレンジしたい×

※ 一部の証券会社では、「るいとう(株式累積投資)」で毎月定額で株式やETFを購入することができます。

株式投資の場合、ご自身で銘柄を選択することが可能ですが、市場動向や個別企業の調査や分析をもとに、自身で売買の意思決定を行う必要があります。一方、リスクを抑えた分散投資をしたい場合や海外株式や債券など、個人ではアクセスが困難な資産への投資をしたい場合は、ETFや投資信託を活用してみるのもよいでしょう。

ETFと投資信託では、株式と同様に市場の価格を見ながら自分の希望する価格でリアルタイムで売買を行いたい場合は、ETFが適しているでしょう。一方、1日1回の基準価額で取引がしたい場合、証券会社での取引に馴染みがない場合などは、投資信託から始めるのもよいかもしれません。投資信託で積み立てをしている人で、株式投資にも興味がある人は、ETFからチャレンジしてみるのもよいでしょう。

ここまでで取り上げているのは、主に東京証券取引所に上場している国内上場ETFについての説明でしたが、ETFには国内上場ETFだけではなく、米国の取引所に上場している米国ETFなど海外上場ETFもあります。それぞれ特徴がありますので、詳しくは「国内上場ETFと海外上場ETFの違いとは?」をご覧ください。

それぞれの特性を理解した上で少額ずつ投資してみることで、自分にとって使い勝手のよいものを見つけるのもひとつです。

(2023年5月19日更新/2018年12月作成)

特集:<成長投資枠>新NISAに、新定番のETF
特集:資産運用会社で働く社員の資産運用をチェック!

関連記事

よく読まれている記事

記事カテゴリ