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カズレーザーが突撃!
プロに聞く「NISAをどう使う?」

東京証券取引所には300本超のETFが上場しており、数多くのETFがNISAの対象となっています。
そこで、NISAのポイントやNISAでETFが注目される理由について、ご自身も投資について興味を持つカズレーザーさんが、ETFのプロに突撃取材しました。

NISAでも購入可能なETF

カズレーザー
NISAについて改めて教えてください。
渡邊
NISAは、投資で得た利益にかかる税金が非課税になる制度です。NISAでは、「つみたて投資枠(年間投資枠120万円)」と「成長投資枠(年間投資枠:240万円)」の併用が可能で、年間最大360万円まで投資することができます。
カズレーザー
どんな商品を購入できるんですか。
渡邊
枠によって投資できる商品が異なります。つみたて投資枠は「長期・分散投資に適した一定の投資信託」に投資ができる一方、成長投資枠では「極端にリスクの高い商品を除く、株式・投資信託等」に投資ができます。
カズレーザー
成長投資枠の方が投資商品の幅が広いんですね。ちなみに、NISAでETFは買えるんですか?
渡邊
ETFはつみたて投資枠と成長投資枠、どちらでも買うことができます。ただし、つみたて投資枠で買えるETFはかなり数が限られていますし、それが可能な金融機関もかなり限定的です。一方の成長投資枠では、レバレッジ型等一部のETFを除いて、さまざまなETFを買うことができます。
※1 ①整理・監理銘柄 ②信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外
※2 ご利用になる年の1月1日時点で18歳以上の方
(出所)金融庁(https://www.fsa.go.jp/)の資料(2024年12月時点)などを基に野村アセットマネジメント作成

NISAのメリットを使い、上手にETFと付き合う

カズレーザー
成長投資枠では、株式や投資信託も買えるとのことですが、ETFを買うメリットってぶっちゃけ何ですか?
渡邊
直球ですね(笑)。もちろん、株や投資信託で検討されてもよいと思いますが、成長投資枠でETFが注目されているのには理由があります。そのひとつが「投資枠の復活」です。NISAでは保有している商品を売却すると、翌年に売却した商品の取得価額分の投資枠が復活します。そこが、売買するときに価格がわかって、指値もできるETFと相性が良いと言われているんです。
カズレーザー
枠が復活!?
渡邊
はい。例えばNISA口座で100万円で買い付けた商品を売却したら、100万円分の非課税投資枠が翌年に復活します。つまり、投資額が非課税保有限度額の1,800万円に達した後でも、より魅力的な投資先が見つかった場合は、今持っている商品を売って、新しく商品を購入することもできるということです。売買することを考えると、価格がわかって機動的に売買できるETFは使いやすい商品と言えると思います。
カズレーザー
なるほど。でも価格がわかって売買できるのは株も同様ですよね。
※売却分は買付け残高(簿価残高)ベースです。
上記はイメージ図です。NISAのすべてを表すものではありません。
(出所)「令和5年度税制改正」、金融庁(https://www.fsa.go.jp/)の資料(2024年12月時点)などを基に野村アセットマネジメント作成
渡邊
そうですね、ただETFを使うメリットは他にもあります。ETFは投資信託同様、1つのETFで多くの銘柄に分散投資しているのでリスクを抑えることができます。また先程お伝えした通り、成長投資枠は幅広い種類のETFが対象となります。
カズレーザー
具体的にはどんな商品があるんですか?
渡邊
ETFを大きく商品性で分けると、値上がり益(キャピタルゲイン)を狙うETFと配当(インカムゲイン)を狙うETFの2種類があります。成長投資枠では、好きなタイミングで買いたいだけ買う一括購入も可能なので、値上がり益を期待される方が株価が下がったタイミングで購入したり、目標とする金額に達したところで金額を指定して売却したりすることも柔軟にできます。その一方で、安定的な分配金を期待される方が、1年間の上限である240万円を一括投資して、まとまった金額の分配金を狙うことも可能です。
カズレーザー
なるほど。ETFなら、成長投資枠のいろんな使い方ができそうですね。
渡邊
その通りです。投資が初めての方や投資に労力をかけたくない人は、つみたて投資枠でS&P500や全世界株式等の投資信託にまず投資をするのも良いと思います。ただ、つみたて投資で投資に少し慣れてきた方や資金に余裕がある方は、成長投資枠を使って、それぞれにステップアップした投資をしてみるのもよいのではないでしょうか。
カズレーザー
NISAの成長投資枠をどう活用できるかが、投資のネクストステップになりそうですね。
(2025年1月31日更新/2023年12月1日作成)