
市場全体の増益モメンタムが弱い中、株主還元策の強化が好感される商社・卸売セクター
POINT
- 商社・卸売セクター株価のパフォーマンスが好調に推移
- 2022年はエネルギー価格上昇による業績好転を好感
- 2023年は株主還元策の強化を好感
TOPIX-17シリーズの商社・卸売セクターのパフォーマンスを振り返ると、2022年以降に対TOPIX(東証株価指数)で好転が始まっています。2022年序盤はTOPIXが下落する中で逆に上昇し、その後に小休止を挟んで、2022年終盤から2023年序盤にかけて、再び好調なパフォーマンスとなっています。
2022年序盤のパフォーマンスが良かった背景は、世界的なエネルギー価格高騰の恩恵で、2021年度の大手商社の利益が2020年度比で大幅回復し、続く2022年度の業績も高原状態が続き、安定的に高水準の利益が確保できる見通しであることなどを好感したものでした。
一方、2022年終盤から2023年序盤にかけて再度パフォーマンスが好転した背景は、市場全体の業績モメンタムが弱く、マーケットが投資テーマを探しあぐねている中、大手商社による株主還元策の強化を好感したものでした。大手商社の業績も2023年度は減益となる見通しとなっていますが、そうした経営環境下でも自社株買いを増やし、増配するなど、株主還元策を強化していることをマーケットは好感したものと思われます。当面は市場全体の増益モメンタムが弱いため、様々なサブテーマがマーケットの関心を集めるでしょう。
期間:2021年3月1日~2022年2月28日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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