配当利回りが魅力の高配当株ETF(解説動画あり)

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わかりやすく動画で解説

高配当株ETFとは、配当利回りの高い株式で構成されたETF(上場投資信託)のことです。
高配当株の魅力やETFで投資するメリット、そしてNEXT FUNDSのラインナップについてご紹介します。

高配当株の魅力

高配当株とは、配当利回り(1株当たり配当金÷株価)の高い株式を指します。高配当の企業は、安定した収益基盤、株主への高い利益還元姿勢などの特徴があるとみられ、経済環境や社会構造が変化しても、持続的な成長ができると考えられます。

高配当株のパフォーマンス

以下の過去のシミュレーションによると、配当利回りが高い銘柄へ投資するポートフォリオ(配当利回り上位ポートフォリオ)は、相対的に高いパフォーマンスとなったことが分かります。

配当利回り上位・下位ポートフォリオのパフォーマンス推移
配当利回り上位・下位ポートフォリオのパフォーマンス推移

期間:1995年1月~2022年12月末、月次
配当利回り上位・下位ポートフォリオの算出条件
対象銘柄 :各月初時点のTOPIX構成銘柄を母集団とし、予想配当利回りの水準を基に銘柄数が等しくなるように分位した上位50%および下位50%のポートフォリオ
パフォーマンス :等金額投資で前月末株価を使用して月次リバランス、配当込みの累積リターン
予想配当 :各月初時点における、原則として野村證券予想(東洋経済新報社予想にて補完)
その他 :業種分散、取引コスト、税金等の考慮なし
*上記は過去の市場指数の値に基づいた算出結果であり、ETFの運用実績ではありません。なお、各指数そのものに投資することはできません。

(出所)野村證券のデータを基に野村アセットマネジメント作成

拡大する株主還元(配当+自社株買い)

企業が事業活動で得た利益を株主に還元することを株主還元と言います。株主還元の方法には、「配当」の他に「自社株買い」もあります。自社株買いとは、株式会社が過去に発行した株式を自らの資金を使って直接買い戻すことを指し、基本的に株価の上昇要因になります。

近年は、資本効率向上の観点から、発行した株を買い戻す自社株買いも注目されています。日本企業全体での株主還元額(「配当+自社株買い」総額)は増加傾向にあります。

株主還元額(配当+自社株買い)の推移

株主還元額(配当+自社株買い)の推移

(注)対象は全上場企業で、自社株買いは整理回収機構からの購入、優先株式の買戻しを除く普通株式ベース。
2023年度は自社株買い、配当ともに2023年3月末日時点の野村證券予想値。

(出所)野村證券株式会社データを基に野村アセットマネジメント作成

高配当株ETFのインカムゲインとキャピタルゲイン

下図は、NF・日経高配当50 ETF(1489)の設定来(2017年2月~)のパフォーマンスをインカムゲイン(分配金収入)とキャピタルゲイン(価格変動)に分解して表したものです。

長期的には、高水準で安定したインカムゲインの積み上げが、投資全体パフォーマンス(トータルリターン)に対して大きく寄与しており、株価下落局面では、インカムゲインがパフォーマンス悪化の下支えになっていました。

インカムゲイン(分配金収入)とキャピタルゲイン(株価変動)
NF・日経高配当50 ETF(1489)の設定来パフォーマンスを分解

インカムゲイン(分配金収入)とキャピタルゲイン(株価変動)

期間:2017年2月10日(当初設定日)~2023年5月末、月次・累計 ① インカムゲイン:設定来の分配金を累計
② キャピタルゲイン:当初設定基準価額に対する一口当たり基準価額騰落率
③ トータルリターン:当初設定基準価額に対する一口当たり基準価額(分配金再投資ベース)騰落率
※グレー部分は、分配金再投資ベースのトータルリターンからインカムゲインとキャピタルゲインを除いたもので、ここでは再投資効果としている
※グラフ算出に用いた設定来の基準価額推移や分配金支払い実績などのデータは、「NF・日経高配当50 ETF(1489)紹介ページ」のヒストリカル・データからダウンロード可能です。

(出所)NF・日経高配当50 ETF(1489)のヒストリカル・データを使って野村アセットマネジメント作成

ETFで高配当株に投資するメリット・デメリット

高配当株ETFのメリット(特色)

分散投資でリスクを抑えて投資ができる

ETFは複数の銘柄に投資をするため、ひとつのETFを買うことで複数の高配当株式に分散投資をすることができ、リスクを抑えながら分配金*を受け取ることができます。

なお、一般NISA(少額投資非課税制度)口座で購入したETFの分配金は非課税となりますので、NISAを活用して、高い分配金利回りが期待できる高配当株ETFに投資するのも一手でしょう。

*配当金と分配金の違い:配当金とは企業が株主に分配する利益のことです。一方、分配金とはETFを含む投資信託が決算時(年に1回以上)に収益の一部を投資家にお支払いするものです。ETFの分配金は、決算期間中に発生した収益から費用を控除した全額が支払われます。

インカムゲインのみ分配金として受け取ることができる

ETFの場合、決算期間中に発生した利子や配当など(インカムゲイン)が分配金として支払われますが、ETFが組入れた株などの売却益(キャピタルゲイン)は分配金となることはありません。

そのためETFでは、インカムゲインは分配金として受け取りながら、キャピタルゲインがファンド内で得られた場合にはファンドの純資産価値の成長として期待することも可能です。

>詳細はこちら(ETFの分配金のしくみと利回り)

手軽に高配当株への投資を続けることができる

ETFは、対象とする指数のルールにあわせて定期的に銘柄の入れ替えが行われます。例えば配当利回りが高い株式に投資を行うETFの場合、配当利回りが低下した銘柄はETFから除外され、代わりに配当利回りが高い銘柄が追加されるなどの入れ替えが定期的に行われます。

そのため、投資家がご自身で、配当利回りの高い個別銘柄を調査・分析して選んだり、業績の悪化などで配当金が減額となった企業を売却したりする必要がなく、手軽に高配当株投資を続けることが出来ます。

高配当株ETFのデメリット(留意点)

分配金が自動的に再投資されない

ETFの分配金は自動で再投資する仕組みがないため、相対的に高い分配金が期待できる高配当株ETFにおいても分配金の再投資を希望する場合には、ご自身で買い付けを行う必要があります。

高配当株は成長企業が限定的

高配当株ETFの場合には、比較的成熟した業績的にも安定的な大企業で構成されていることが多く、業績や株価などで急成長を期待できる企業は少ないといえます。また、金融など配当利回りが高い特定の業種への偏りが見られる場合もありますので、月次レポート等で業種別配分や組入銘柄を確認しておくとよいでしょう。

高配当株ETFの分配実績とパフォーマンス

野村アセットマネジメントが運用するETF 「NEXT FUNDS」では、高配当日本株ETFを3銘柄ご提供しております。

商品概要比較

銘柄名NF・日経高配当50 ETFNF・日本株高配当70 ETFNF・株主還元70 ETF
銘柄コード148915772529
対象指標日経平均高配当株50指数
野村日本株高配当70野村株主還元70
特色日経平均構成銘柄のうち 配当利回りの高い50銘柄で構成今期予想配当利回りが高い 70銘柄で構成配当や自社株買い等、積極的に株主還元を行なっている70銘柄で構成
※金融・保険業を除く
構成上位5銘柄三井住友フィナンシャルグループ
みずほフィナンシャルグループ
日本たばこ産業
日本製鉄
武田薬品工業
SCREENホールディングス
住友林業
東京エレクトロン
関西電力
鹿島建設
アドバンテスト
本田技研工業
三菱商事
日東電工
キヤノン
純資産残高876.9億円714.4億円133.8億円
売買単位1口1口1口
最低投資金額47,000円前後27,000円前後1,300円前後
分配金支払い基準日毎年1月、4月、7月、10月の各7日(年4回)
信託報酬率税込年0.308%税込年0.352%税込年0.308%
上場日2017年2月13日2013年3月7日2019年4月19日


(出所)野村アセットマネジメント作成
※2023年5月末時点

分配金実績

下図では、日本の株式市場を代表する指数の1つであるTOPIXや日経225のETF と高配当日本株ETFの過去の分配金実績を比較しています。

当該期間の高配当日本株ETFの分配金利回りはどれも3%以上と、TOPIX ETFや日経225 ETFよりも高い利回りとなりました。NF・日経高配当50 ETFの分配金利回りは、4.8%であり、これは例えば当ETFを100万円分保有していた場合、1年後に受け取った分配金は4.8万円であったというイメージになります。(費用・税金等は考慮していません。)

日本株ETF高配当日本株ETF
証券コード13061321148915772529
ETF愛称・略称NF・TOPIX ETFNF・日経225 ETFNF・日経高配当50 ETFNF・日本株高配当70 ETFNF・株主還元70 ETF
対象株価指数TOPIX
(東証株価指数)
日経225
(日経平均株価)
日経平均高配当株50指数野村日本株高配当70野村株主還元70
基準価額(1口当たり)2,252円32,275円46,754円26,845円1,320円
分配金 支払い基準日毎年7月10日
(年1回)
毎年7月8日
(年1回)
毎年1月、4月、7月、10月の各7日(年4回)
過去1年の分配金実績(1口当たり、課税前)46円497円2,228円1,067円44円
分配金利回り2.1%1.5%4.8%4.0%

3.3%


基準日:2023年5月31日
※基準価額は10口や100口当たりで表示されていることもあります。
・過去1年の分配金実績は、基準日までの1年間に支払われた分配金(課税前)の合計値です。また、分配金利回りは、過去1年の分配金実績を基準日の基準価額で除したものを使用しています。
・分配金額は、信託財産から生ずる配当等収益から経費を控除後、全額分配することを原則とします。ただし、分配金がゼロとなる場合もあります。また、売買益が生じても、分配は行ないません。
上記は過去の運用実績であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
・分配金実績は、将来の分配金の水準を示唆あるいは保証するものではありません。

(出所)野村アセットマネジメント

各指数のパフォーマンス

上記の3つのETFが連動する高配当株指数と、TOPIX、日経225の過去約10年のパフォーマンスを見ると、高配当株指数は高水準の利回りに支えられ、長期的に上昇してきたことが分かります。

高配当株指数と、TOPIX、日経225の過去約10年のパフォーマンス

期間:2013年4月末~2023年5月末、月次
※配当込み指数を使用。

(出所)Bloombergのデータを基に野村アセットマネジメント作成

一概に「高配当株ETF」と言っても、対象とする指数により構成銘柄やパフォーマンスが異なります。指数の銘柄組入れ基準や、含まれる業種、上記のパフォーマンスなどを比較して選択すると良いでしょう。

各銘柄の目論見書や月次レポート、著作権等の詳細は、以下にてご確認ください。

(1489)NF・日経高配当50 ETF
(1577)NF・日本株高配当70 ETF
(2529)NF・株主還元70 ETF

※上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、ETFの運用実績ではありません。 ETFの運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。

(2023年6月30日更新)

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