日米金利差がさらに拡大して円安米ドル高が進む
POINT
- 米ドル円相場は続伸(円安米ドル高)
- FRBは大幅利上げを継続中も、利上げペース減速への期待が浮上
- 今後の注目は米景気とサービス価格インフレの行方
今年3月以降、急ピッチで上昇してきた米ドル円相場ですが、7月中旬に140円に迫る実に24年ぶりの円安米ドル高水準まで上昇し、その後、130~140円程度のレンジ内でもみ合った後、9月から再び勢いづき、10月には一時150円台に載せる円安米ドル高水準となりました。
今年に入って以降の米ドル円相場を動かしている原動力は日米の金融政策の違いです。日銀が金融緩和政策の堅持を継続する一方、FRB(米連邦準備制度理事会)はインフレ抑制のために大幅な利上げを続けており、当面は、日米金利差が拡大するとの観測から、円安米ドル高が続いています。但し、世界の中央銀行の中には景気への配慮から利上げペースを減速させる動きが出始めており、FRBについても利上げペース減速への期待が浮上しています。
今後については、注目はFRBの動きと見ています。上述の通り、世界的にはインフレ抑制一辺倒から、インフレと景気の両にらみの動きとなっており、インフレと景気の両方が米ドル円相場に影響するでしょう。
期間:2020年11月2日~2022年10月31日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当レポートは、一部個人の見解を含み、会社としての統一的見解ではないものもあります。
野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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