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日米金利差が縮小して円高米ドル安に転換
POINT
- 米ドル円相場は反落(円高米ドル安)
- FRBによる利上げペースは今後に減速する見通しが急浮上
- 今後の注目は米労働市場の行方
今年3月以降、急ピッチで上昇してきた米ドル円相場ですが(円安米ドル高)、10月中旬に一時150円台に載せて以降は、円高米ドル安に反転し、足元では140円台を割り込んでいます。
これまでの円安米ドル高の原動力になっていた日米の金融政策の違いに変化が見られ始めており、日銀が金融緩和政策を継続している一方、米インフレ動向が落ち着いてきたことで、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げペースが減速していくとの見通しが急浮上しています。そして、市場金利である米国債利回りが低下し、日米の市場金利差が縮小していることが、円高米ドル安への転換の要因と思われます。
今後については、米労働市場が注目されると考えています。米インフレを左右する材料が住宅家賃などのサービス関連に移っており、これらは人件費高騰の影響を大きく受けるためです。人件費は財価格と違って、利上げの効果が波及するのに一定のタイムラグを伴うため、FRBの政策スタンスが「利上げの累積的効果を見定めるステージ」に入ったと考えられ、米労働市場が減速していくかに注目が集まります。
期間:2020年12月1日~2022年11月30日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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