内外経済の成長の恩恵を受けて安定的に上昇する小売セクター
POINT
- 過去2年間の小売セクターの株価は安定的に上昇
- 小売セクターの業績は内外経済の両方に支えられて成長してきた
- 今後は外需寄与が年々高まっていくと予想
下図に見られるように、TOPIX-17小売セクターのパフォーマンスは、過去2年間ではTOPIX(東証株価指数)に沿いながらも、TOPIXに比べて安定的に上昇してきました。小売セクターは様々な企業群で構成されていますが、コンビニエンスストアやドラッグストアのような生活必需品の企業も多く、パフォーマンスに安定感をもたらしていると考えています。
小売セクターというと「内需」の印象が強いですが、今や日本の代表的な小売企業は内外需の両方の恩恵を受けています。具体的には、指数構成比率1位のセブン&アイHDは米国でセブン-イレブンを展開、今や日本を上回る収益額を米国で稼いでいます。また、2位のユニクロを展開するファーストリテイリングも中国などでの海外売上高が国内を上回るようになりました。
また、国内でもドラッグストアや百貨店などがインバウンド需要の恩恵を大いに受けていることはご存じの通りであり、これもある意味「外需」と考えることができます。今後も、企業ベースの海外展開が拡大し、インバウンド需要も高まることで、外需寄与は年々高まっていくでしょう。
期間:2021年12月1日~2023年11月30日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当レポートは、一部個人の見解を含み、会社としての統一的見解ではないものもあります。
野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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