TOPIXに大幅に劣後する情報・サービスその他セクター
POINT
- 2023年以降の情報・サービスその他セクター株価はTOPIXに大きく劣後
- 劣後した主たる要因は個別銘柄要因
- 2024年は劣後していた個別銘柄の復活にかかっている
下図に見られるように、TOPIX-17情報・サービスその他セクター(以下、情報サービスセクター)のパフォーマンスは、2022年中はTOPIX(東証株価指数)に概ね連動していましたが、2023年以降は徐々に劣後し始め、その度合いが拡大傾向にありました。
情報サービスセクターのサブセクター構成比(2024年1月末時点)は、「情報・通信業」が約半分、「サービス業」が3分の1程度、そして、残りが「その他製品」と分けられています。しかしながら、これらのサブセクターは他セクターのように同じような業界の銘柄で占められてはいないため、株価変動を説明する業種に関する指標がありません。つまり、2023年以降のパフォーマンス不振の主たる要因も、業種では説明できず個別銘柄でパフォーマンスが悪いものが多かったことが原因と考えています。
但し、情報サービスセクターに属している銘柄群は成長企業が多く、中長期的には期待できる分野だとも考えており、個別銘柄の復活度合いによっては、2023年以降の劣後分を今後取り戻すことも期待できると考えています。
期間:2022年3月1日~2024年2月29日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
よく読まれている記事
-
ETFとは?ETF(上場投資信託)のしくみやメリット・デメリット、投資信託との違いを解説ETFとは、日経平均株価やTOPIX、S&P500等の指数に連動するように運用さ…
-
トランプ次期政権と良い相性が期待できる日本株の業種は?トランプ氏の大統領返り咲きをうけ、その施策から影響を受けそうな業種について過去の…
-
Jリートの今後の見通しは?見直されるべきと改めて考える3つの理由パフォーマンスの低迷が続くが取り囲む環境は回復傾向にあるJリートについて、今こそ…
-
馬渕磨理子氏 出演!「日経大人のマネー講座~あなたはどっち派?半導体株VS高配当株~」のアーカイブ動画配信スタート!!2024年6月24日に開催された、「日経大人のマネー講座~あなたはどっち派?半導…
-
配当利回りが魅力の高配当株ETF(解説動画あり)高配当株ETFは、高配当銘柄で構成された指数に連動するETFで、一般的な日本株E…
-
NF・日本株気候変動ETF上場2024年12月3日、NEXT FUNDSより新たにNF・日本株気候変動ETFが…