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TOPIXに対して徐々に優勢さを強める電力・ガスセクター
POINT
- 2023年以降の電力・ガスセクター株価はTOPIXに対して徐々に優勢に
- 優勢となった主たる要因は様々な市場の期待
- 足元では期待が加速し、優勢度合いが高まる
下図に見られるように、TOPIX-17電力・ガスセクターのパフォーマンスは、2023年以降はTOPIX(東証株価指数)比で徐々に優勢になっており、足元ではその度合いが加速する傾向にあります。
電力・ガスセクターは、概ね電力株2:ガス株1の割合で構成されており、良好なパフォーマンスはそれぞれ異なった支援材料が原因と考えています。電力株の最大の支援材料は「原発稼働」期待です。東日本大震災以降、日本の原発の多くが稼働を停止しており、電力各社にとって膨大なコスト負担となっています(膨大な維持費はかかるが収入はないため)。原発の稼働が実現すれば高コストの火力発電の代替となり、利益改善につながります。一方、ガス株の最大の支援材料は増配や自社株買いなどの株主還元策への期待です。
過去1年程度の値動きにおいては、「原発稼働」期待による電力株の好パフォーマンスが電力・ガスセクター株価を支えてきましたが、今後はガス株の株主還元策への期待も本格化し、好調なパフォーマンスが期待できると見ています。
期間:2022年4月1日~2024年3月29日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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