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FRBは利上げペースの減速を示唆、市場は債券利回り低下で反応
POINT
- FRBは利上げペースの減速を示唆
- 米国債市場は利上げペース減速観測に反応し、利回りが急低下
- 今後は米景気や米労働市場に注目
米国債市場では、米インフレ高進を受けた利上げ加速により、米10年国債利回りは上昇を続け、9~10月にかけて4.0%台に載せました。しかし、11月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、今後はこれまでの利上げの累積的効果を見定めるため、利上げペースを減速させることを示唆しました。
こうしたFRB(米連邦準備制度理事会)の政策スタンスの変化に市場は敏感に反応し、市場金利である米10年国債利回りは11月末には3.6%程度に低下しました。政策金利であるFFレート(誘導目標上限値)は足元で4.0%であり、未だ利上げが続く見通しであることに変化はありませんが、将来的にインフレが収まればFFレートも低下に転じるとの期待で、米10年国債利回りはFFレートを下回り、「逆イールド」状況となっています。
今後については、米インフレや景気、労働市場が注目されます。FRBが指摘する利上げの累積的効果がインフレや景気、労働市場に一定の影響を及ぼし、インフレの更なる鈍化や景気悪化に関する何らかの兆候が確認できれば、米10年国債利回りはもう一段の低下が予想されます。
期間:2020年12月1日~2022年11月30日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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