米企業業績は予想ほど悪くなかった一方、FRBのタカ派姿勢を警戒
POINT
- S&P500は再び大幅反落して年初来安値更新
- 予想以上にタカ派だったFRBの金融引き締めを再度警戒
- 今後の米インフレ動向に注目
米インフレ抑制のためのFRBによる利上げ加速への警戒、そして、インフレや利上げ加速が米景気を冷やし、米企業業績悪化につながるとの懸念などから、米国株式は今年に入って大きく調整してきました。S&P500は6/16に3,667ポイントの安値を付けた後、一旦は反発したものの、9月に入ってからは再び下落し、年初来安値を更新しました。
9月に再び下落に転じた原因は、9月の金融政策決定会合で、FRBが3会合連続の大幅利上げに動いたことや、インフレ抑制のために今後も引き締めを強化するとの「FRBのタカ派姿勢」を警戒したことです。それ以前は、FRBによる利上げの終着点が4.0%程度との予想でしたが、9月の会合以降は4.5%程度に予想が引き上がり、金融引き締めが強化されるとの観測になりました。
今後の動向については、引き続き米インフレ動向に注目が集まります。FRBはインフレ抑制のために強めの金融引き締めを継続するとしていることから、米インフレに鎮静化の兆しが見られればFRBの姿勢変化が期待され、株式市場に見直し買いが入るでしょう。
期間:2020年10月1日~2022年9月30日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
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野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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