インバウンド需要などが期待できる運輸・物流関連セクターの行方
POINT
- 足元でTOPIXを上回り始めた運輸・物流セクター
- 全国旅行支援や入国規制緩和による需要増に期待
- 為替の円安米ドル高水準も追い風
TOPIX-17シリーズの運輸・物流セクターは、過去2年間程度は概ねTOPIX(東証株価指数)並みで推移してきましたが、今夏以降はTOPIXを急速に上回り始めました。運輸・物流セクターは、JRグループに代表される電鉄株や大手空運株などで構成されています。共に新型コロナウイルスのパンデミック下では大きなダメージを受けた業界ですが、ポスト・コロナの需要復活を織り込み始めたようです。
コロナ禍で散々のダメージを被ったこれらの業界は、今秋に大きな転換期を迎えています。国内では全国旅行支援などによって国内在住者による旅行が盛り上がり始めており、一方、入国規制の緩和も始まり、外国人旅行者によるインバウンド需要の復活も期待されます。こうした需要の復活は、数量の回復だけでなく、コロナ禍で低迷していた料金体系の上昇(値戻し)も期待され、収益的には大きな改善が期待されます。
また、大幅に進んだ円安米ドル高水準もかなりの追い風が期待でき、外国人旅行客の財布の紐が緩む期待に加え、日本人がコスト高の海外旅行から国内旅行に切り替える期待も大きく、当面はこのようなインバウンド関連業種に注目が集まりそうです。
期間:2020年11月2日~2022年10月31日、日次
(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。
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野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト
阪井 徹史
Tetsuji Sakai
マーケット・アウトルック
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