マーケット・アウトルック TOPIX17業種

急騰するエネルギー関連セクターの行方

POINT

  • 原油相場の大幅上昇も影響し、足元の業績は絶好調
  • 今後の株価動向には注意

ネットゼロ政策の下で原油相場が大幅に上昇してきました。原油相場が急上昇するとエネルギー関連企業は在庫評価益などによって利益が大幅に増える傾向があり、足元の業績は絶好調と言えます。こうした原油相場を反映してか、過去1年間でTOPIX(東証株価指数)のリターンがほぼ横ばいの中、TOPIX-17エネルギー資源指数は+42%程度上昇しており(6月初旬には一時+63%)、TOPIX-17業種の中でも突出した上昇幅となっています。

今後の動向については、ガソリン価格が高すぎることで米国などでガソリン需要が減速する兆候が見え始めており、原油相場も頭打ちとなって来たようです。供給制約は続くことから、相場水準としては高水準が続きそうですが、価格の高騰は収まりそうな気配が出てきました。高騰が止まるとこれまでのような在庫評価益は得にくいことから、日本のエネルギー関連企業の今後の業績は伸び悩む可能性を考えておくべきでしょう。株価は高値から大きく調整していますが、業績の減速も始まる可能性が否定できず、今後の株価動向には注意が必要であると考えています。


期間:2020年8月3日~2022年7月29日、日次

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(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成

上記は過去のデータであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。


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当レポートは、一部個人の見解を含み、会社としての統一的見解ではないものもあります。

野村アセットマネジメント
シニア・ストラテジスト

阪井 徹史

Tetsuji Sakai

マーケット・アウトルック

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