ファイナンシャルプランナーが伝授する資産形成・資産活用としての株式投資(第11回)

投資と投機の違いとは?株式の取引はどちらなのか?【資産形成⑪】

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資産形成していくにあたり、預貯金のみで積み立てていくという考え方もありますが、一部を株式などの資産に投資すると、リスクはあるものの、資産形成のスピードアップが期待できます。

しかし、株式投資はやはり怖い、ギャンブルなのではないか、、、と考えられている方もいらっしゃるでしょう。そこで、今回は、投資と投機の違いについて改めて考えていきたいと思います。

投資と投機の違い

まず、筆者の考える投資と投機についてご説明させて頂きます。

投資とは
何らかの付加価値を生み出す資産を購入し、長期的に保有し続けていくこと

投機とは
資産価格の動く方向を予測し、上がるか下がるかに賭けて売買を行うこと

これだけでは漠然としていて分かりづらいかと思いますので、もう少し具体的にご説明していきます。

投資とは?

まず投資ですが、対象資産は何か付加価値を生み出すものである必要があります。具体例としては、株式や不動産といった資産が挙げられます。

株式の場合、【第5回】【第6回】でご説明したように、株式会社は世の中に商品やサービスといった付加価値を提供することで売上を上げ、そこから費用を差し引いた後に、利益を生み出します。株主は利益の一部を配当として受け取り、残りは内部留保として事業拡大に向けた投資などに振り向けられるわけです。

不動産の場合、オフィスビルや賃貸住宅などでは家賃を生み出しますので、オーナーはそれを定期的に受け取ることができます。もちろん物件の修繕や管理などにある程度の費用は発生しますが、差し引き後の部分はオーナーが手にできるリターンとなります。

このように株式や不動産といった資産は、時間はかかるものの、着実に付加価値を生み出し、資産価値が増大していく資産となっています。

ただし、その資産が市場で実際に取引される価格は日々変動しますので、イメージとしては次のグラフのようになります。

etf_31_img01.png

短期間での資産価格は、市場の需要と供給、センチメントなど、様々な要因で上がることもあれば下がることもあり、非常にランダムな動きのように見えるかもしれませんし、資産価値も必ずしも増大しないかもしれません。しかしながら、5年、10年、20年と長期的に保有し続けていれば、資産価値の上昇に伴って、トレンドとしては資産価格も上昇していくことが期待されるわけです。

投機とは?

次に投機について考えてみたいと思います。

価格が変動する資産であれば、先程例に挙げた株式であっても投機的な売買を行うことができます。今回はわかりやすくするために、金の塊を例に考えてみましょう。

金の塊を1kg購入したとしましょう。5年経っても、10年経っても、金の塊1kgは1kgのままです。金の塊が自己増殖して、購入した1kgが1.5kgに増えたとか、2kgに増えた、といった話を聞かれたことはないでしょう。

一方で、金の価格は日々変動しています。次のグラフをご覧ください。

etf_31_img02.png

時間が経過しても金の塊1kgは1kgのまま変わりませんが、金の価格は市場で取引されており、日々変動しています。

安いときに買って高くなったときに売却できれば、利益を出すことはできますが、そのように、価値ではなく価格の変化にのみ着目した取引は投機だと考えています。

株式取引は投資?投機?

投資と投機の違い、ご理解頂けたでしょうか。では、株式について改めて考えてみましょう。

株式であっても、今日買って明日売る、など、短期間で売却益を出すことは可能です。しかし、それは投資ではなく、投機的な取引と言えるでしょう。というのも、今日から明日という短期間で対象会社が生み出す利益の金額は1年間の365分の1に過ぎませんし、その利益の増加分を市場の価格が適切に反映することはまずないからです。

株式取引は、短期的に行えば投機的なものとなり、長期的に行えば投資的なものになると言えるのではないでしょうか。

最後に米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏の言葉を紹介させて頂きます。

If you're an investor, you're looking on what the asset is going to do, if you're a speculator, you're commonly focusing on what the price of the object is going to do, and that's not our game. -Warren Buffett
「もしあなたが投資家なら資産がどう動くかに着目している。もしあなたが投機家なら普通は資産の価格がどう動くかに注目している、そしてそれは我々のゲームではない」(ウォーレン・バフェット)

みなさんは投資家になりますか?それとも投機家になりますか?

次回も引き続き、投資と投機について説明していきたいと思います。次回もお楽しみに。

(2019年7月作成)

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