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ストラテジストのつぶやき~ETFで広がる投資戦略~

調整が続く日本株の適正水準は?今後の展開について注目すべきポイントを解説。

この記事は、約3分で読めます

コロナショックのボトムからの急回復が上昇一服

コロナショックで付けたボトムから約1年かけて急回復も、足元で上昇一服

世界を震撼させたコロナショックから1年が経過しました。人類を襲ったパンデミックは、ワクチン接種が進捗している英米などでは新規感染者数が減少していますが、一方でインドなどの新興国はパンデミックの真っただ中にあり、世界的に見れば未だ終息の様相を見せていません。しかし、株式市場については、例えば、日経平均株価は昨年3月19日に16,552円の安値を付けた後、財政支援や金融緩和などが手伝って力強く上昇し、今年2月に約30年ぶりに3万円台を回復、2月16日には30,467円の高値を付けました。

飛ぶ鳥を落とす勢いだった春先頃には、マーケット関係者の間では、「年内に35,000円」だとか、「4万円の史上最高値更新は近い」などといった『超楽観的見通し』が相次いでいましたが、そういう極端な意見が出る時は、得てして「変曲点」となることが多く、今回も2月の高値以降の展開を見ると、変曲点になってしまった可能性が高いと思います。

2月の高値以降、企業業績等のファンダメンタルズは好調を示すものが目立った一方で、マーケット自体は頭の重たい展開となり、ダラダラと調整含みとなりました。そして、乱調な米ハイテク株の影響もあってか、5月の大型連休明けに下げ足を速めています。勢い良く上昇を続けてきた日本株が、この先にどうなるのか、今回はこの点を考えたいと思います。


[図表1] 日経平均株価の推移

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期間:2020年1月6日~2021年5月12日、日次

(出所)Bloombergのデータを基に野村アセットマネジメント作成

適正水準を大きく上回っている日本株式市場

期待先行の度が過ぎた日本株が調整するのは自然な展開

図表2はアベノミクス相場(2012年暮れ~)における、企業業績から見た日経平均株価の適正水準を考えたグラフです。野村證券のアナリストによるボトムアップ業績予想に基づいた企業収益(EPS、1株当たり利益)の変遷と株価推移を重ね合わせたものです。この間のPER(株価収益率)が平均で14倍程度だったため、EPSを13倍(青線)、14倍(赤線)、15倍(青線)した線を重ねています。

一目で見てわかるように、アベノミクス相場の間では株価が概ね13~15倍の間を推移しており、上下にはみ出すと反転してきたことが分かります。昨年のコロナショックでも、当時の予想水準を下抜けたところで反転しています。もちろん、その後にEPSが下方修正され、株価が3本の線から大きく乖離して反発していますが、EPSが株価を追うように上方修正に転じているので、多少の乖離は問題なかったと思います。

しかし、昨秋頃からはやや様相が違っていました。EPSの増加ペースを上回るスピードで株価が急騰し、EPSがようやく株価に追いつけそうだった局面でしたが、結果的に適正水準に戻ることができず、株価は明らかに割高と言える水準に達してしまいました。そして、EPSの増加の鈍化が見られ始めた足元で株価もピークアウト、その後、調整色を強めています。


[図表2] 日経平均株価と企業業績の推移

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期間:2012年12月3日~2021年5月12日、日次

(出所)Quickおよび野村證券のデータを基に野村アセットマネジメント作成

企業収益は堅調な推移を予想

日本企業の業績は、2021年度に+31.3%、2022年に+14.7%と堅調な推移を予想

上述した通り、株価は企業業績から推計する適正水準を大きく上回ってオーバーシュートしてしまいました。3本の線の一番上の線(15倍)は足元4月現在は25,000円程度です。株価は調整したとはいえ、5月12日でも28,000円程度であり、割高感は残っています。但し、株式市場の支えとなる企業業績は今期(2021年度)も来期(2022年度)も堅調な伸びが予想されています。

前掲のグラフのEPSはこの先も上昇を続け、2022年度には15%程度の増加が期待できます。4月現在で25,000円程度とした適正レンジの上限値である15倍の線は28,000~29,000円に達し、現状の株価水準は適正水準になります。したがって、企業業績が増益基調にある限りは、今後の株式市場が大崩れするとは見ていません。しかし、適正水準の上限に近い水準であることは十分に頭に入れておく必要があると思います。

今年後半のマーケットを考える上では、今後の企業業績予想が重要です。今来期の企業業績がさらに加速する場合は、そうした動きを織り込む局面が早い段階で来ると思います。また、増益基調にある局面では、株価は適正レンジの上限付近をさまよう傾向があるため、今後の適正レンジ上限と考える28,000円よりも安い水準で低迷が続くとも考えにくく、早晩、見直し買いが入ると考えています。


[図表3] 日本企業の利益の推移

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期間:2018年度~2022年度、年次
※TOPIX(東証株価指数)のEPS(1株当たり利益)、2020年度以降は野村證券予想

(出所)野村證券のデータを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(証券コード:1306)
NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(証券コード:1321)



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